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アナリストの視点(国内株式)

任天堂の復活はいつ?

2011-06-20

 任天堂<7974、主力大証>の新型携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」の累計販売台数が、発売後13週目で100万台を突破した(エンターブレイン調べ)。発売直後に東日本大震災が発生した影響もあり、売れていないとの見方もあったが、着実に売上台数を伸ばしていたことになる。
 ところで過去の携帯ゲーム機の100万台突破の時期はいつだったか。2004年12月に発売された初代の「ニンテンドーDS」は4週目。その後、マイナーチェンジ機種が発売され、06年2月発売の「ニンテンドーDSLite」は8週目、08年11月発売の「ニンテンドーDSi」は8週目、09年11月発売の「ニンテンドーDSi LL」は23週目だった。
 初代DSはともかく、「DSLite」「DSi」より100万台突破の時期が遅かったのは、3D(立体画像)の新機能を持つことを考えると、やはり苦戦しているといえる。実際、発売後3カ月目の4月の月間ゲーム販売ランキングでは、ハード部門でソニー<6758>の携帯ゲーム機「PSP」に抜かれ、「3DS」は2位だった。

 販売台数が伸びないことについて、任天堂は発売前から「3Dは実際に体験しないと、すごさが分からない。従来のゲーム機より、面白さが浸透するのに時間がかかる」としており、普及が加速するのは今3月期の下半期以降との見方を示していた。また、現状では「3DS」本体の売上をけん引するゲームソフトにも欠けているが、今後、有力ソフトの発売が予定されていることも下半期の期待を大きくする。
 一方、6月7〜9日に米国で開催された世界最大のゲームショー「E3」で、任天堂は新据え置き型ゲーム機「Wii U(ウィーユー)」を発表した。コントローラーに液晶タッチスクリーンを搭載し、それを生かした遊び方ができる点で目新しい。「Wii U」は来年中にも発売されるとみられる。今期後半に「3DS」の販売が勢いづき、来期の「Wii U」発売に続いて、減収減益の続く任天堂は復活を遂げる。そんなシナリオが頭に浮かぶが、そううまくいくかどうかは分からない。

アクセスランキング(過去1週間)

 10年の家庭用ゲーム市場は約4,936億円で、ピークだった07年から約30%減少した(エンターブレイン調べ)。ゲーム市場の縮小は顕著だが、「3DS」「Wii U」でばん回できるか。「3DS」の販売状況を見ると楽観できないが、「特に携帯用ゲーム機はキラーソフトが発売されると、一気に普及する」(業界関係者)との声もあり、今年の夏休み、クリスマス商戦には注目だ。そこに任天堂の復活が懸かっている。

(梅村 哲哉)


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