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「テンバガー候補を探す」―。大和証券は25日付でそう題するリポートを発行し、新興系の企業を中心にテンバガー(一般的に10倍株の意)が期待される銘柄を挙げた。
<収益成長率高く役員保有の傾向>
同証券は2013年3月末を基準に22年9月末までに株価が10倍化した39社を分析し、期間内の売上高や営業利益の年率成長率や、営業利益率の中央値の相対的な高さを指摘。また、株式の役員保有比率が高く、上場からの経過年数が短いといった傾向を抽出した。
そうした結果をもとに、TOPIX(東証株価指数)採用企業を対象に(1)役員により株式が保有されている(2)上場歴が10年以内(3)18−22年度の売上高の成長率が年率5%以上(4)同営業利益の成長率が年率15%以上(5)同営業利益率の中央値5%以上(5)PBR(株価純資産倍率、標準化)・PERがTOPIX採用企業の中央値を上回る――という条件でスクリーニングを実施した。
<SREHDやサーバーW、K&Oエナジも>
すべてを満たしてた「テンバガー候補28社」は、不動産テックのSREホールディングス(SREHD)<2980.T>、クラウドサービスのサーバーワークス(サーバーW)<4434.T>、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連のエル・ティー・エス(LTS)<6560.T>、医療ITのJMDC<4483.T>などだ。こうしたテック系企業のほか、エネルギーのK&Oエナジーグループ<1663.T>、コンタクトレンズのメニコン<7780.T>なども食い込んでいる。
抽出した28社の22年度までの売上高成長率(年率)は16.2%、営業利益成長率は24.2%がそれぞれ中央値となった。また、13−22年内に株価が10倍になった例としては、日本M&Aセンターホールディングス(M&ACH)<2127.T>やインフォマート(インフォMT)<2492.T>、MonotaRO(MRO)<3064.T>、レオン自動機<6272.T>、ゴールドウイン<8111.T>などがある。
大和証の「テンバガー候補28社」
銘柄(コード) 株価 時価総額 業種
SREHD<2980.T> 4690円 758億円 不動産業
サーバーW<4434.T> 2722円 211億円 情報・通信業
LTS<6560.T> 3535円 158億円 サービス業
JMDC<4483.T> 5260円 3304億円 情報・通信業
テラスカイ<3915.T> 2437円 312億円 情報・通信業
ベース<4481.T> 4010円 728億円 情報・通信業
エムアップH<3661.T> 1469円 536億円 情報・通信業
ips<4390.T> 3105円 386億円 情報・通信業
オークネット<3964.T> 1992円 557億円 情報・通信業
トビラS<4441.T> 1131円 120億円 情報・通信業
Bガレージ<3180.T> 3030円 193億円 卸売業
RSTECH<3445.T> 8760円 1133億円 金属製品
デクセリアル<4980.T> 3310円 2136億円 化学
デジハHD<3676.T> 2011円 480億円 情報・通信業
バリューHR<6078.T> 1665円 443億円 サービス業
MDV<3902.T> 1023円 409億円 情報・通信業
アグレ都市<3467.T> 1537円 88億円 不動産業
GLM<3486.T> 1310円 104億円 不動産業
K&Oエナジ<1663.T> 2384円 676億円 鉱業
フェイスNW<3489.T> 1367円 68億円 不動産業
JSB<3480.T> 4400円 477億円 不動産業
イーグランド<3294.T> 1596円 102億円 不動産業
恵和<4251.T> 3400円 327億円 化学
あんしん保証<7183.T> 254円 46億円 その他金融業
サイバーL<3683.T> 1146円 121億円 情報・通信業
メニコン<7780.T> 2986円 2283億円 精密機器
日本アクア<1429.T> 845円 294億円 建設業
シグマクシス<6088.T> 1303円 603億円 サービス業
18−22年度売上成長率(年率)の高い順、株価と時価総額は11/25現在。
提供:モーニングスター社
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16:01
年末の風物詩「新語・流行語大賞」の候補が出そろった。ウクライナの首都の「キーウ」、新型コロナウイルスの「オミクロン株」などの世相を反映したワードをはじめ、話題を集めたヒット商品「ヤクルト1000」、株式市場でも注目される「インボイス」「リスキリング(学び直し)」なども並ぶ。関連銘柄を押さえておきたい。
<ヤクルト1000で株価も上昇>
ユーキャン新語・流行語大賞には、大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が守備につかなくても指名打者(DH)として出場を続けられる「大谷ルール」、日本のプロ野球界で18年ぶりの三冠王を獲得したヤクルト・村上宗隆選手の「村神様」と野球に関連する言葉が今年もノミネートされた。一方、「国葬儀」「こども家庭庁」といった政治ネタや、トレンドを映した「スマホショルダー」なども目を引く。12月1日に年間大賞やトップテンが発表される予定だ。
ヤクルト本社<2267.T>の乳酸菌飲料ヤクルト1000は、睡眠の質が向上するとして口コミやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて人気に火が付き、テレビ番組やネットニュースにも大々的に取り上げられた。売り切れ続出につながり、同社の株価は右肩上がり。生産能力の増強に動いている。
インボイスは、商品ごとの消費税率や税額を請求書に記載する制度で来年10月にスタートする。申請書の提出は同年3月末に迫り、既に関連サービスを手掛けるウイングアーク1st(=ウイングA)<4432.T>などの業績に貢献し始めている。
インボイス制度の関連銘柄としてはほかに、Sansan<4443.T>やマネーフォワード(Mフォワード)<3994.T>、ROBOT PAYMENT(ロボペイ)<4374.T>などが挙げられる。これに絡み、電子署名やタイムスタンプでサイバートラスト<4498.T>やサイバーリンクス(サイバーL)<3683.T>、GMOグローバルサイン・ホールディングス(GMOGHD)<3788.T>も浮上する。
<アニメ「スパイファミリー」や「オーディオブック」>
リスキリングは、政府が今後5年間で1兆円を投じて後押しする構え。有力株は今9月期の業績見通しを受けて株価が急騰したインソース<6200.T>をはじめ、人材育成研修のアルー<7043.T>やブリッジインターナショナル<7039.T>、ビジネス系の資格講座を展開するKIYOラーニング<7353.T>、リカレント教育のビジネス・ブレークスルー(BBT)<2464.T>などがある。
アニメの「スパイファミリー」も流行語大賞の候補になった。公式ツイッターのフォロワーが100万人を超える話題作で、地上波で放映するテレビ東京ホールディングス<9413.T>のほか、アニメ製作のIGポート<3791.T>が注目される。「メタバース(巨大仮想空間)」のIMAGICA GROUP<6879.T>や理経<8226.T>、書籍を音声化する「オーディオブック」で音声合成エンジンのエーアイ<4388.T>もマークしたい。
提供:モーニングスター社