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MSプレミアム=サウジアラムコ最高益で中東関連に注目
(3/14 16:00)
サウジアラビアの国営石油会社のサウジアラムコの業績が好調だ。原油価格の高騰に加えて販売量も増え、2022年の純利益が上場来最高となった。潤沢な資金を背景に設備投資も大きく増やす方向にあり、日本の関連企業への恩恵が期待される。
<設備投資を大幅上積み、プラントなど追い風>
22年のサウジアラムコの純利益は21年比46%増の1611億ドル(約21兆円)。ロシアのウクライナ侵攻による原油高が追い風となった。
同社の設備投資は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて20年に一時減少したが、22年には376億ドル(21年比18%増)に拡大。さらに、23年は過去最大級の450億−550億ドルを見込む。石油とガスは将来も不可欠なエネルギーであり、過少投資はリスクを伴うと判断した。生産能力を27年までに日量1300万バレルまで引き上げる計画も順調に進んでいるという。
中東を得意とするプラント関連の企業には、事業環境への好影響が期待される。日揮ホールディングス<1963.T>や千代田化工建設<6366.T>、東洋エンジニアリング<6330.T>をはじめ、ポンプの酉島製作所<6363.T>、荏原<6361.T>などに関心が向かいそうだ。
<水素技術やゲーム・エンタメ株投資も焦点>
サウジアラムコは石油周辺に加え、水素などに代表される低炭素エネルギーにも目を配る。日本とは昨年、JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)と水素・アンモニアの製造と貯蔵で包括協力協定を締結している。水素関連のIHI<7013.T>、旭化成<3407.T>、川崎重工業<7012.T>なども押さえておきたい。発電機の澤藤電機<6901.T>は中東で実績があり、水素製造装置も開発している。
また、サウジアラムコは昨年第4四半期(10−12月)の配当を195億ドル(7−9月比4%増)に増やした。政府系ファンドの投資活発化が思惑視される可能性がある。これまでに、任天堂<7974.T>、ネクソン<3659.T>、カプコン<9697.T>、スクウェア・エニックス・ホールディングス(スクエニHD)<9684.T>といったゲーム株や東映<9605.T>への出資が明らかになっている。
また、昨年サウジアラビアで開催された日本のアニメエキスポには、KADOKAWA(カドカワ)<9468.T>やマーベラス<7844.T>などが参加した。
提供:ウエルスアドバイザー社
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<きょうの材料と有力銘柄>サウジアラムコ最高益、23年も設備投資拡大へ―関連株をチェック
(3/13 08:30)
サウジアラビアの国営石油会社のサウジアラムコは、2022年の純利益が21年比46%増の1611億ドル(約21兆円)に拡大し上場来で最高となった。ロシアのウクライナ侵攻により原油価格が高騰し、販売量も伸びた。設備投資は22年に376億ドルと21年比で18%増えたが、23年はさらに上積みして450億〜550億ドルを見込む。
中東を得意とするプラント関連の企業には、事業環境への好影響が期待される。日揮HD<1963.T>や千代化建<6366.T>、洋エンジ<6330.T>をはじめ、ポンプの酉島製<6363.T>、荏原<6361.T>などに注目。また、増配でサウジ政府が潤うことで、政府系ファンドの投資活発化も思惑視される可能性がある。これまでに任天堂<7974.T>、ネクソン<3659.T>、カプコン<9697.T>、スクエニHD<9684.T>といったゲーム株や東映<9605.T>への出資が明らかになっている。
提供:ウエルスアドバイザー社
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レーティング情報(目標株価変更・その2)=エムスリー、クラレなど
(3/7 09:55)
◎三菱UFJモルガン・スタンレー証券(3段階・オーバーウエート>ニュートラル>アンダーウエート、中・小型株分類はBuy>Hold>Sell)
エムスリー<2413.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、6400円→5100円
BML<4694.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、4400円→4100円
CTC<4739.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、4000円→3900円
オークマ<6103.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、9500円→8900円
ネットワン<7518.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、5200円→5700円
特殊陶<5334.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、3100円→2900円
牧野フライス<6135.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、4900円→5600円
アイシン<7259.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、4500円→3900円
◎岡三証券(3段階・強気>中立>弱気)
クラレ<3405.T>――「強気」→「強気」、1500円→1700円
NTTデータ<9613.T>――「中立」→「中立」、2250円→2000円
◎東海東京証券(3段階・アウトパフォーム>ニュートラル>アンダーパフォーム)
ニチコン<6996.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、1600円→1700円
メガチップス<6875.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、4200円→3800円
朝日インテク<7747.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、3400円→3500円
スクエニHD<9684.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、8100円→7800円
コーエーテクモ<3635.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、2340円→2160円
共英製鋼<5440.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、1310円→1640円
りそなHD<8308.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、500円→720円
三住トラスト<8309.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、4460円→5700円
◎岩井コスモ証券(5段階・A>B+>B>B−>C)
アシックス<7936.T>――「A」→「A」、3400円→4200円
◎丸三証券(3段階・買い>中立>売り)
unerry<5034.T>――「買い」→「買い」、3000円→4100円
竹内製作<6432.T>――「買い」→「買い」、4300円→4200円
提供:ウエルスアドバイザー社
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レーティング情報(目標株価変更・その2)=ヤクルト、INPEXなど
(2/27 09:54)
◎みずほ証券(3段階・買い>中立>アンダーパフォーム)
ヤクルト<2267.T>――「買い」→「買い」、10000円→11500円
SUMCO<3436.T>――「買い」→「買い」、3200円→2800円
レゾナック<4004.T>――「買い」→「買い」、3250円→2800円
菱ガス化<4182.T>――「買い」→「買い」、2700円→2500円
JSR<4185.T>――「買い」→「買い」、4100円→3500円
大塚商会<4768.T>――「買い」→「買い」、5200円→5800円
THK<6481.T>――「買い」→「買い」、3300円→3600円
ディスコ<6146.T>――「中立」→「中立」、33000円→37000円
◎三菱UFJモルガン・スタンレー証券(3段階・オーバーウエート>ニュートラル>アンダーウエート、中・小型株分類はBuy>Hold>Sell)
INPEX<1605.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、3480円→1900円
日電波<6779.T>――「オーバーウエート」→「オーバーウエート」、2900円→2500円
石油資源<1662.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、4920円→4700円
セプテーニH<4293.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、430円→370円
ZHD<4689.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、440円→380円
スクエニHD<9684.T>――「ニュートラル」→「ニュートラル」、6200円→6400円
アウトソシン<2427.T>――「Buy」→「Buy」、2400円→2500円
リゾートトラ<4681.T>――「Hold」→「Hold」、2550円→2450円
◎岡三証券(3段階・強気>中立>弱気)
大塚商会<4768.T>――「強気」→「強気」、5400円→5500円
◎東海東京証券(3段階・アウトパフォーム>ニュートラル>アンダーパフォーム)
電算システム<4072.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、3300円→3500円
メニコン<7780.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、4870円→4770円
スノーピーク<7816.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、3100円→2460円
サカイ引越<9039.T>――「アウトパフォーム」→「アウトパフォーム」、5920円→5940円
◎岩井コスモ証券(5段階・A>B+>B>B−>C)
日産化学<4021.T>――「B」→「B」、5900円→6000円
◎水戸証券(5段階・A>B+>B>B−>C)
デンソー<6902.T>――「A」→「A」、9600円→9500円
提供:モーニングスター社
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MSプレミアム=オイルマネー、日本のゲーム株買い加速は?―産業強化や原油高後押し
(2/22 16:01)
サウジアラビアの政府系ファンドによる任天堂<7974.T>の買い増しが市場で話題になっている。ゲーム産業に長期的な投資を見込む同国が、日本の主要銘柄への資金流入を今後も加速する可能性が指摘されている。
<サウジ政府系、任天堂保有比率が8%超に>
サウジの政府系ファンド「パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)」の任天堂の大量保有(5.01%)が初めて明らかになったのは昨年5月。今年に入り同社株の保有比率を断続的に引き上げており、直近2月17日付報告時点で8.26%まで高まった。
PIFは2021年末で約5300億ドル(約71兆円)と巨額の資産を運用し、アクティブ投資を展開。ソフトバンクグループ<9984.T>のビジョンファンドにも出資したことで知られる。昨年9月末の任天堂の四半期報告書に基づけば、PIFの持つ8.26%は第3位のウエートで、社外では最大の投資家に当たる。
サウジは財政の多様化を図ることで、石油依存の脱却を目指している。投資事業もその1つで、PIFは25年末までに運用規模を現在の倍の1兆ドル超に拡大する目標を掲げる。ゲーム株については任天堂のほかにも、スクウェア・エニックス・ホールディングス(スクエニHD)<9684.T>やカプコン<9697.T>、コーエーテクモホールディングス<3635.T>、韓国系のネクソン<3659.T>の株式を大量保有している。
<コンテンツやeスポーツも>
同国は2030年までの国家改革計画に、世界のゲームとeスポーツ分野における「究極のグローバルハブ」を目指すことを盛り込んでいる。世界的に有力な日本のゲーム企業への株式投資はその一環と考えて間違いないだろう。ファンドの運用資産の拡大見通しを踏まえると、今後も中東マネーによる関連銘柄の買い入れが想定される。
大和証券では20日付のリポートで、同国がPIFに日本のゲーム株への投資を促している可能性がある背景について、こうした理由に加え原油高に伴うサウジの経常黒字の継続を挙げている。ロシアのウクライナ侵攻で急騰した原油相場は、一時期の高値からは調整したものの依然19年の水準を上回っている。
また、ゲーム株以外にも、PIFは日本のコンテンツ産業に注目している可能性があり、東映<9605.T>についても昨年4月に5%の株式保有が判明している。こうした状況を踏まえると、コナミグループ<9766.T>やKLab<3656.T>といった企業も今後の中東勢のターゲットに浮上してくるかもしれない。昨年には中東カタールでサッカー・ワールドカップ(W杯)が開催されるなど、現地でのサッカー熱は高まる。コナミGはゲーム「eFootball(イーフットボール)」を展開するほか、KLabは人気漫画「キャプテン翼」のゲームアプリを展開する。バンダイナムコホールディングス(バンナム)<7832.T>、KADOKAWA(カドカワ)<9468.T>もコンテンツ周辺に強い。
このほか、eスポーツに絡んでは、ウェルプレイド・ライゼスト<9565.T>、GameWith<6552.T>などもマークしたい。
提供:モーニングスター社